ジャビルカ通信 2011.9.29

2011年9月29日

こんにちは、ジャビルカ基金)細川弘明です。

   Bccで配信しています。重複してご覧になる方、ごめんなさい。
   (配信ご不要の方、ご一報いただければリストから外します。)

ご覧になった方もあるかと思いますが、9月25日、TBS系全国ネットで、短くですが、カカドゥのウラン鉱山のことが紹介されました。TBSシドニーの飯島浩樹さんの取材とレポートです。
http://www.youtube.com/watch?v=3BAV8zg8T-E

番組で紹介されたイボンヌさんの手紙(Ban Ki-Moon国連事務総長宛、4月6日付):
ttp://www.mirarr.net/media/Yvonne_ki-Moon_6Apr2011.pdf

番組で紹介されたミラルのトップページは
こちら↓です。
http://www.mirarr.net

クンガラ鉱区の世界遺産地区への編入(=ウラン開発の永久凍結)については、すでに6月28日配信のジャビルカ通信でお知らせしました。ブログにも転載しておきました。
http://itacim.blogspot.com/2011/06/absnukekoongarrano.html
同じ件について↓こちらも御覧下さい。
http://tabimag.com/blog/archives/1884

7月から突貫工事で制作していたPARC映像教材『原発、ほんまかいな?』、ようやくリリースにこぎ着けました。イボンヌさんにもちょこっと登場していただきました。
http://bit.ly/genpa2honma

おなじくPARCからのリリースになりますが、
映画『ジャビルカ』のDavid Bradbury監督の
2007年作 A Hard Rain と
2011年作 Out of site, out of mine
の日本語版を細川が監修しました。これまた、気合い!の突貫工事でした。
古山葉子さん、小池菜採さん、田中ゲルさんにご尽力いただきました。この場をかりて御礼もうしあげます。

『ハード・レイン』のほうは、すでに各地での上映が始まっています。
http://bit.ly/hardrainjp
(上映にあたっては、David に制作費をカンパするため、入場者数の規模に応じた上映料の負担をお願いしています。PARC東京事務所にご相談ください → video@parc-jp.org )。

Out of site,… のほうは、近日中にPARCウェブサイトにて動画公開の予定で、いま最終的なチェックに入っています。またお知らせしますので、どうぞよろしく。

あ、それから「ジャビルカ通信」のアーカイブを神戸のとーちさんが整備してくださいました。
まだ漏れている号がありますが、追加していきたいと思います。とーちさん、ありがとう!


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『ジャビルカ通信』アーカイブ
http://savekakadu.org/jabiluka

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ジャビルカ通信(号外)クンガラ鉱区のウラン開発の可能性ゼロに

2011年6月28日

以下、(誤記2箇所を修正のうえ)再送
———————————————-
こんにちは、京都:細川です。

すでにツイッターで速報しましたが、パリで開催中のユネスコ世界遺産委員会において、
北オーストラリアのクンガラ Koongarra 地区を世界遺産「カカドゥ国立公園」に編入することが決定されました。

これで、同地区でウラン採掘権をもつ仏・アレバ社(旧・フランス国立原子力開発機構)によるウラン採掘は不可能となりました。
30年以上にわたりウラン開発に抵抗を続けてきたグンジェイッミ・アボリジニーの希望が、やっと1つ叶いました。

次は、操業中のレンジャー・ウラン鉱山の閉鎖、そしてカカドゥ国立公園への編入、そして、
「凍結」中のジャビルカ鉱区の開発断念、そしてカカドゥ国立公園への編入
 ── これらの実現をめざしていきましょう。

クンガラ鉱区では、日本の旧動燃(現・核燃サイクル機構)もナチュラルアナログ試験を繰り返すなど、開発に関与してきました。

グンジェイッミ先住民族法人(GAC)のプレス発表(英語)およびクンガラ地区の土地権代表者であるジェフリー・リーさん(Djok Gundjeihmi氏族)の声明(グンジェイッミ語と英語翻訳)は
こちら↓です。
http://www.mirarr.net/media/GAC_media_UNESCO_27_June2011.pdf
【注釈】
(1)クンガラの先住民族土地権をもつジョック(Djok Gundjeihmi)氏族とレンジャーおよびジャビルカの先住民族土地権をもつミラル(Mirarr Gundjeihmi)氏族は、ともにグンジェイッミ語を話すアボリジニー集団で、相互に親族関係にあり、多くの神話・儀礼を共有しています。(グンジェイッミ語の表記で dj は英語の j に近い音、h は声門閉鎖子音です。)

(2)ジャビルカ(Djabulukku、英語表記ではJabiluka)、レンジャー、クンガラの3つのウラン鉱床地区は、カカドゥ国立公園の中に位置しますが、ウラン開発のために国立公園(および世界遺産)指定から除外されるという不自然な状態が続いてきました。このことは、世界遺産委員会でもこれまでたびたび問題視され議論されてきましたが、今回、クンガラのカカドゥ編入という至極まっとうな結論が出たことは、ジャビルカ開発問題の今後にも強い影響をおよぼすと考えられます。
———————————————-

細川弘明 拝 twitter.com/ngalyak 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★アジア太平洋資料センター(PARC)の雑誌です。
 『オルタ』2011年7・8月号
 特集 本気で脱原発
 執筆陣: 田中優/大島堅一/糸長浩司/山内知也/
      佐久間智子/村田あづさ(祝島通信)/福田 邦夫/ほか
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内容詳細・注文・販売店一覧は↓こちら 
 http://www.parc-jp.org/alter/index.html 
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2002.9.6 ジャビルカ通信 第145号

2002年9月6日

こんにちは、細川です。いま仕事でオーストラリアに滞在中ですが、ジャビルカ開発に関する重要なニュースをお知らせします。いま通信環境の制約で、長いアドレスブックが使えず、接続時間も限られていますので、とりいそぎ NoNuke MLにだけ送信します。ほかの方々には来週、帰国後、送信します。
2002.9.6 ジャビルカ通信 第145号

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃ リトティント社のウィルスン会長 ┃
 ┃ 「先住民族の同意なしにジャビルカ┃
 ┃  開発を進める可能性はゼロ」  ┃
 ┃ ヨハネスブルク・サミットで明言 ┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

ヨハネスブルク地球サミット(環境と開発に関する世界首脳会議)に出席していたリオティント社会長のロバート・ウィルスン卿(Sir Robert Wilson)は、現地で収録されたBBCワールドの特別討論番組で、9月4日、次のように述べた。

「リオティント社が、伝統的土地所有者の同意なしにジャビルカ鉱山の開発を進めることは決してない。」

上記発言中の「伝統的土地所有者」とは、ジャビルカ開発に絶対反対の立場を崩していないミラル・アボリジニーのことであるから、この発言はジャビルカでのウラン採掘事業を事実上断念したものと受け取られている。

ウィルスン会長の発言をうけ、ミラル・アボリジニーの組織であるグンジェイッミ先住民族法人(GAC)は、同4日、リトティント社に対して、ただちにジャビルカの原状復元(リハビリテーション)にはいること、および、鉱区の土地を全面返還してカカドゥ国立公園に編入することを要求する声明を発表した。

「リハビリテーション」とは、採掘坑道を埋め戻し、機材を撤収し、地元樹種を使った植林で環境復元することを意味する。また、現在、坑道工事で発生した放射能汚染水をためているダム(RP)についても完全撤去が求められる。(汚染水は、何らかの方法で固化ないし半固化したうえで、坑道の埋め戻しに使うことが考えられる。)

ウィルスン会長は、現場の「クリーンアップ」も言明したが、その時期は述べなかった。
(clean up はウラン鉱山での放射能除染を意味するが、鉱山開発一般の文脈では、植生復元などの作業も含むものと解釈される。) 翌5日のSBS(オーストラリアの公共エスニック放送局)『ワールドニュース』によれば、リオティント社は、さしあたり復元工事の具体的予定はないとしつつ、要望があれば北部土地評議会(NLC)を通じて協議する、としている。
細川弘明

西オーストラリア州中西部地区、ジェラルトンにて

2002.2.25 ジャビルカ通信 第144号

2002年2月25日

2002.2.25 ジャビルカ通信 第144号

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃ 南オーストラリア州で政権交代 ┃
 ┃ ウラン採掘推進政策は終焉か  ┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 3つめのニュースは、より意外な出来事ですが、2月9日、南オーストラリアで州
議会選挙がおこなわれ、これまでの与党でウラン開発推進の立場をとっていた自由党
が政権の座を追われることになりそうです。「なりそうです」というのは、3月の新
議会で州首相の指名がすむまでは、まだ何が起こるか分からないからですが、おそら
く、労働党(ウラン開発抑制の立場)が久々に政権に返り咲くことになるでしょう。
実はこれまでも自由党は議席の過半数をもたず、無所属議員の支持をとりつけて政権
を維持してきたのですが、今回の選挙後、これまで自由党と政策協定を結んでいて今
回も再選された無所属のピーター・ルイス議員が、突然、労働党支持に態度を変えた
のです。裏で何があったのか、よく分かりません。労働党の関係者も「えっ?!」っ
というような変わり身だとのこと。

労働党も州上院で過半数をとってませんので、きわどい話ですが、ウラン採掘や核廃
棄物処分問題に関して南オーストラリア州政府の方針がこれまでと違う方向にむくこ
とが期待されます。事故をおこしたビバリー鉱山の再開許可もしばらく先になるでし
ょう。(自由党政権だったら、すぐに再開許可書にスタンプがおされちゃうところで
す。)

労働党の州委員長で州首相につくことになる人物の名前が、なんと(偶然ですが)お
もろいことに、マイクル・ウラン(Michael Rann)さん! 

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   <itachimaru@nifty.ne.jp>
  606-8588 京都精華大学 流渓館213 細川研究室気付
  tel/fax 075-702-5213  
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2002.2.24 ジャビルカ通信 第142号

2002年2月24日

2002.2.24 ジャビルカ通信 第142号

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃ ビバリー・ウラン鉱山で漏洩事故  ┃
 ┃ ウラン汚染水、約70トン流出   ┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 さてもさても、半年ぶりのジャビルカ通信です。何も動きが無かったわけではない
のですが、ながいこと発信できずにごめんなさい。

12月には、例によってユネスコ世界遺産委員会がヘルシンキでひらかれましたが、
ジャビルカ計画での大きな進展はありませんでした。一方、98年の京都会議のとき
にジャビルカと同時に議論されていたバイカル湖については「危機遺産」に認定する
方向で議論が決着したようです。

年があけてから、ジャビルカとは別の話ですが、核開発をめぐってオーストラリアで
いくつか注目すべき出来事が立て続けにおきました。それらについて、順次、配信し
ていきます。

—●————–

まず、1月11日、南オーストラリアのビバリー・ウラン鉱山で、漏洩事故がありま
した。
(ビバリー鉱山をめぐるこれまでの状況については、『ジャビルカ通信』84号、『原
子力資料情報室通信』288号、『ノーニュークス・アジア・ フォーラム2000報告集』
p.27をごらんください。地元の先住民族、アズニャマタナの人々は、一貫してウラン
開発に反対し続けています。)

この鉱山は、ISL方式(in-situ leaching)という、著しく地下水を汚染する操業
方式をとっているのですが、そのISLの主配管が破裂し、推定でウラン13キログラ
ムをふくむ希硫酸溶液6万2千リットルが流出し、一部は鉱山の敷地外に漏れまし
た。

ビバリー鉱山を操業するヒースゲイト社(米国資本)は「すぐに州政府に通報した」
と言いますが、州政府が事故を公表したのは24時間以上たってからでした。

配管の破裂は、コンピュータ・プログラムの欠陥が原因。ウラン精製設備内での点検
整備のため、パイプを止栓したのに、採掘地点(地下水ごとウランをくみあげるボー
リング地点)からの流入を止めるようになっていなかった。そのため、配管内の水圧
がどんどん高まり、L字接合部(浜岡事故でおなじみ…)が耐えきれず、ぶしゅ
=!

なんとお粗末な、と思われるでしょうが、これまで核施設での多くの深刻な事故は、
実に「お粗末な」経緯でおきているのです。今回の漏洩事故は、さいわい、「深刻
な」汚染事故ではありませんが、ISL方式の鉱山でお粗末なことをすれば、もっと
深刻で広範囲の汚染につながる事故がかんたんに起こりうるということを、はっきり
と示しています。

誰だい、ISLはもっとも安全性の高いウラン採掘方式だ、とのたもうたのは? 正
常時に労働者被曝が少なくてすむというのは、たしかにそうかもしれないが、今度の
事故で、漏洩した溶液の施設外流出をふせぐためにセッセとスコップで溝掘りをさせ
られた現場の人たち、ウラン溶液がしみこんだ土塵をかなり吸引してしまったんじゃ
ないかしら。
★ちなみにヒースゲイト社とは住友商事が精製ウランの買い付け契約をしているとき
いていますが、どなたか詳しいこと御存知ないでしょうか? 
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2002.2.24 ジャビルカ通信 第143号

2002年2月24日

2002.2.24 ジャビルカ通信 第143号

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃ 豪州の「砂漠に核のゴミ」構想、断念 ┃
 ┃ パンゲア社、オーストラリアから撤退 ┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

  高レベル放射性廃棄物の国際集中処分場(つまり多くの国の核廃棄物をまとめて
引き受けるということ)のオーストラリアでの建設を計画してきたパンゲア社(=パ
ンジーア社)は、1月末、メルボルンとパースに置いていた事務所をたたみ、その
後、同社がオーストラリアでの立地計画を断念し、処分場ビジネスから撤退すること
が確認されました。
(パンゲア計画のこれまでの推移については、『ジャビルカ通信』98号を御覧下さ
い。)

パンゲア計画への最大の出資者になると目されていた英国の核燃料公社(BNFL)が、
出資をとりやめる方針を固めたことが、直接のひきがねとなり、パンゲア社
(Pangea International)自体が、高レベル処分場ビジネスから撤退することを決断
したようです。BNFLは関西電力むけMOX製造過程での数々の不祥事が一昨年来、次々
と明らかになり、みずからの経営が傾く事態においこまれています。

パンゲア計画では、南オーストラリア州にビラ・カリーナ地区か、西オーストラリア
州のオフィサー盆地地区が、高レベル廃棄物の地層処分場の候補にあげられていたま
した。ビラ・カリーナでは、土地の本来の所有者であるアボリジニー集団(主にアン
ダカリニャ系の人たち)が明確に反対の意志を表明しています。オフィサー盆地は、
かつて日本の動燃事業団(現在の核燃サイクル機構)がウラン試掘をして汚したま
ま、後始末もせずに放置している地区です。

もし、パンゲア社の当初の皮算用通り、このいずれかの土地に地層処分場ができてい
たら、そこには、アルゼンチン、パキスタン、ブラジル、オランダ、南アフリカ、ド
イツ、スイスなどの国々から使用済み燃料棒や再処理廃液固化体などが集中的に持ち
込まれるところでした。かつては東大の鈴木篤之教授もこの計画の「技術顧問」でし
たので、日本からの持ち込みの可能性も検討されていたふしがあります。

核開発推進派のあいだで「有望視」されていた豪州大陸でのパンゲア計画が頓挫した
として、上記の国々の核廃棄物はどうなるのでしょう?

それぞれ自分の国でなんとかしなさい、というのがひとつのシナリオ。しかし、ロシ
アが引き受けるという話も繰り返し浮上していますし、チベット、ナミビア、ニジェ
ールなどのウラン採掘で汚染された土地はつねに「検討対象」にされてきました。核
実験場として汚染されたマーシャル諸島が狙われているという噂もあります。パンゲ
ア社が退場したとしても、「核のゴミ・ビジネス」の駆け引きは、当分やまないでし
ょう。

世界のどこにも捨て場はないのだ、ということを分からせなければなりません。
(パンゲア社の撤退については、NIRS/WISE Nuclear Monitorの最新号=2月15日付
563号でも詳報されています。)

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2001.8.24 ジャビルカ通信 第141号

2001年8月24日

2001.8.24 ジャビルカ通信 第141号
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃ 北部準州(NT)で23年ぶりに労働党政権   ┃
 ┃ 初の女性首相となるマーティン党首は      ┃
 ┃ アボリジニー慣習法をとりいれた法改革を公約  ┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 予想していなかったニュースが飛び込んできました。北部準州(Northern
Territory) 議会の任期満了にともなう選挙で、労働党が勝ち、クレア・マーティン
党首(女性)が来週の月曜日に準州首相(Chief Minister) の宣誓式にのぞみます。

 あの保守的反動的なNTで、1978年以来、政権を独占していた地方自由党(CLP)
が敗れた(その差わずかに1議席!)のですから、これは大事件です。

 さて、ジャビルカ開発はCLPが強力に後押ししていた(映画『ジャビルカ』のな
かで、「ウラン鉱山はまったく環境を汚さない!」と豪語していた鉱山エネルギー大
臣を思い出してください)のですが、労働党はどうか。

 連邦労働党は、ジャビルカ開発凍結を公約にしています(総選挙はこの秋)。
しかし、NTの労働党は、ずっとジャビルカ開発推進の立場(つまり、連邦と地方と
でねじれ)。NT選出のクロッシン上院議員(労働党、女性)は、開発中止を主張し
ています。今回の選挙で、アボリジニーの議員も一挙に4名(みな労働党)となりま
したから、今後の推移は微妙です。

 そんなややこしいこと考えなくても、連邦レベルで労働党が政権を奪還すれば、話
は早いのですが。今回のNT選挙で、南オーストラリア州と首都特別地区(キャンベ
ラ)を除くすべての州・準州が労働党政権となりました。連邦総選挙でも労働党が勝
つ可能性は、いまのところ、かなり高いです。
 しばらくジャビルカ通信が滞っていました。ごめんなさい。パリでのユネスコ会議
のことなど、お伝えすべきことはいくつかあったのですが、公私ともバタバタしてお
りまして、発信できずにいます。実は、あさってから短期間ですがオーストラリアに
行ってきますので、また情勢の把握につとめます。

**************

ついでに、(ジャビルカとは直接関係ありませんが、間接的にはかなり影響しうるニ
ュースとして)南オーストラリア州で、これも10年ちかく係争が続いているハインド
マーシュ架橋問題で、新しい判決がでました(連邦裁一審)。アボリジニー側の全面
勝訴!

この訴訟では、観光開発のため州本土とハインドマーシュ島との道路橋の建設を計画
した業者が、人類学者を訴えて、損害賠償(2000万ドル!)を求めていました。判決
では、訴えが却下されたほか、訴訟のもとになった人類学者による調査(橋桁工事の
場所がアボリジニーの「女性の聖地」であるということ)の正統性が認められたとい
う点で、きわめて興味深い判決です。(今後、ほかの地域で開発とアボリジニー文化
が衝突したときに、重要な判例となる。)

「聖地」に関する情報は、アボリジニーの文化によれば、みだりに公開してはならな
いため、マスコミの取材や法廷での証言、あるいは調査委員会のインタビューに対し
ても、アボリジニーがその全貌を語ることはまず考えられませんし、人類学者がその
詳細をききとる際も非公開を条件に話してもらう場合が多いのです。このあたりの事
情はジャビルカでも、まったく同様です。ハインドマーシュ架橋問題の場合は、ジェ
ンダーの問題が絡みますので、なお込み入ってきます。

問題の橋は、もう完成してしまっています。1994年に連邦政府(当時は労働党政権)
が工事の25年間凍結を命令したのですが、その後、特別調査委員会(Royal
Commission) の審査により、アボリジニー側の主張が立証されていないと断定され、
事態は一転、凍結命令はキャンセルされ、工事は進んだのです。業者は、工事が遅れ
て損害を被ったのは、人類学者がいい加減な調査をしたからだ、として関係する人類
学者2名と当時の連邦政府アボリジニー担当大臣とを訴えた次第。今回の判決では、
業者側の主張がほぼすべて退けられました。

(なお、業者側が控訴する可能性もあります。)
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2001.4.13 ジャビルカ通信 第140号

2001年4月13日

2001.4.13 ジャビルカ通信 第140号
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃ リオ社、ジャビルカ開発の10年間凍結を表明  ┃
 ┃ アボリジニーは開発計画の完全廃棄を要求    ┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 ジャビルカのウラン鉱山の採掘準備をすすめてきたERA社の親会社である多国籍
企業リオ・ティント社(本社ロンドン)のウィルスン会長(Sir Robert Wilson)
は、4月12日、ロンドンでの同社の株主総会において、同社が当面のあいだジャビル
カ鉱山での採掘をはじめる予定はなく、ジャビルカ開発をむこう10年間凍結すると
述べた。

 リオ社は年明け以来、ジャビルカ鉱山の権益を売却してウラン開発部門から撤退す
る意向を示してきたが、もっとも有力な買い手とみられてきたフランス核燃料公社
(コジェマ)との交渉が不調に終わったため、ジャビルカ開発を断念するか、あるい
は自ら開発を続けるかの選択を迫られていた。

 世界遺産カカドゥ国立公園地域に位置するジャビルカ鉱山(およびすでに操業中の
隣接するレンジャー鉱山)の操業に強く反対する地元アボリジニー(ミラル)および
環境保護諸団体は、ウラン鉱山予定地(およびここ数年のうちに操業を終えるレンジ
ャー鉱山の跡地)をカカドゥ公園に統合することを求めている。その可能性について
は、リオ社は慎重に明言を避けており、今回のモラトリアム宣言にも不透明さが残
る。

 ロンドンでの株主総会に出席して、ジャビルカ計画に対する詳細な批判的見解を株
主たちの前で述べる機会を得たミラル・アボリジニーの代弁者 (spokesperson) ジャ
ッキー・カトナ女史 (Jacqui Katona) は、総会後の記者会見において、土地所有者
であるミラルは鉱山計画の完全廃棄を求め続けることを強調した。「これまでも鉱山
会社は曖昧なことを言っては、アボリジニーを騙してきた。10年間凍結という今回
の表明も、アボリジニーが本当に求めるところからはほど遠い。」

リオ・ティント社オーストラリア法人の株主総会が4月27日にシドニーで開催され
る予定であり、そこで再びジャビルカ問題をめぐる議論がたたかわされることは必至
である。

リオ社がジャビルカの権益を他者に売却する可能性は依然として残っており、持ち主
が変われば、モラトリアム(凍結)が解除されることもあり得る。しかし、3月時点
で得られた情報によれば、コジェマ(フランス核燃料公社)はジャビルカ鉱山の買い
取りを断った模様である。いわば、誰もひいてくれないジョーカーを抱えて、リオ社
は狸寝入りするほか無い、といった状況だ。
———-

前号で「次号でお伝えするが」などと書いたきり、3月は引っ越し(研究室の移転、
すなわち400個以上の荷物の佐賀から京都への移動!)に追われて、まったく続報
を書くことができなかった「日本はオーストラリアと新しいウラン輸入契約を結ぼう
としている」という件ですが、実は南オーストラリア州のビバリー鉱山(ヒースゲイ
ト社が地元アボリジニーの反対を押し切って開発中)の精製ウランを住友商事が輸入
する契約を結んだらしいのです。この件、続報。
 
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連絡先が下記の通り、変わりました。
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2001.2.11 ジャビルカ通信 第139号

2001年2月11日

2001.2.11 ジャビルカ通信 第139号
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃ リオ社、カカドゥのウラン事業から撤退  ┃
 ┃ レンジャー鉱山の純益は10億円たらず  ┃
 ┃ 豪州ウランの日本への輸出は増大傾向   ┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 2月5日に入手した情報によれば、リオティント社はERA社の権益を売却してウ
ラニウム鉱業から撤退する方針を固めた模様(通信127号参照)。売却交渉相手は、
本命コジェマ社(フランス核燃料公社)、対抗キャメコ社(カナダ政府出資のウラン
開発事業団)の2社にほぼ絞られた。しかし、いずれの社がERA社を買い取るとし
ても、ジャビルカ開発が予定通りに強行される可能性は小さくなった。

2月7日のABC放送の定時ニュースにおいて、北部準州環境センター(ECNT)のマ
ーク・ウェイカム事務局長は、「リオティント社がカカドゥ国立公園でのウラン採掘
という悪評高い事業から撤退する決断をしたことを歓迎する」とのコメントを述べ
た。

ERA社の過去半年(2000年下半期)の収益(つまり、レンジャー鉱山のウラン採掘
・製錬・輸出による儲け)は、わずかに4億円少々であった。(これとは別に、ほぼ
同額が税金としてオーストラリア政府の収入となっている。) 上半期とあわせても
10億円にも及ばない。たかだかこれだけの利益のために、カカドゥ公園の湿地生態系
を汚染する危険をおかし、アボリジニーを抑圧し、鉱夫を被曝させたうえ、「世界遺
産を破壊する企業」としての悪名をかぶるのであるから、リオ社でなくとも、「まっ
たく合わない話だ」と判断せざるをえないだろう。
一方、オーストラリア全体としてみたウラン生産/輸出は、重量としては史上最高を
記録している(生産量でみると99年比27%増)。これは南オーストラリア州の鉱山の
操業規模拡張による増加である。(金額としては、豪ドルの不振により、実質的に減
少)
2000年1月~12月の生産量は、ウラン情報センター(UIC、推進派のシンクタンク)
の1月末の発表によると、8,937トン(イエローケーキ換算【註】)であった。この
うち8,757トンが輸出され、およそ4億2600万豪ドル(約270億円)の貿易収入をもた
らした。(しかし、経費と税をさしひいた鉱山会社の純益は、20億円足らずであろ
う。)

輸出相手は、約3分の1が日本、おなじく約3分の1が米国(ただし、そのうち一部
は濃縮後、日本むけに販売される)、残り3分の1をカナダ、ベルギー、フランス、
イギリス、韓国、スウェーデンが購入している。ドイツは、すでにオーストラリアと
の契約を終了し、更新の予定はない。

次号でお伝えするが、このような状況のなか、日本はオーストラリアと新しいウラン
輸入契約を結ぼうとしている。
【註】 1ウラン・トン (tU) を1.18イエローケーキ・トン (tU308) に換算。

 
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2000.12.28 ジャビルカ通信 第138号

2000年12月28日

(136号/ケアンズ会議続報/は事情により未配信です。近日中に発信いたします
ので、しばらくお待ちください。)
 

2000.12.28 ジャビルカ通信 第138号

 ストップ・ジャビルカ・キャンペーン(=ジャビルカ葉書キャンペーン=Stop
Jabiluka Campaign Japan)の第3回会計報告です。ご支援くださった方々に、あら
ためて篤く御礼もうしあげます。
          今期分      累計分
 —————————————    
  収入合計  178,040    1,225,725
  支出合計  155,895    1,245,342
   収支     22,145      △19,617
 —————————————    
         (黒字)     (赤字)

京都会議(1998年12月)の時点で生じた約20万円の赤字を、おかげさまで10分の1近
くにまで縮小させることができました。あと、在庫のビデオ・絵葉書などを完売すれ
ば(!!!)、めでたくトントン(希望的観測)。

2001年以降もキャンペーンは継続しますが、ケアンズ会議後の状況(および核燃料サ
イクルをめぐる世界の状況の変化)をふまえ、日本で具体的にできることを見直し、
焦点をしぼった活動をあらためて提起したいと考えています。この点については、い
まオーストラリア側の運動体(アボリジニーおよび環境団体)と意見交換をしている
ところですが、なるべく1月中に提案をまとめたいと思います。その節は、また皆さ
んからのご意見・ご提案・ご支援を仰ぎたいと存じますので、どうかよろしくお願い
いたします。
【今期分の収支明細】 期間:2000年1月~12月

収入  カンパ寄付      63,500
    ビデオ売り上げ    14,400 *註1
    ブックレット売り上げ 37,340
    絵葉書売り上げ    10,800
    その他資料売り上げ    2,000
    講演料・原稿料    50,000
支出  ブックレット仕入れ  33,600
    絵葉書仕入れ     10,500
    郵送費          8,500
    交通・宿泊費     23,971 *註2
    通信費        31,720 *註3
    文具           2,604
    印刷費・紙代     45,000

*註1:未収金3,200をふくむ。    
*註2:オーストラリアから来日したブルース・トムスンさん(地球の友オーストラ
リアのアデレード支部専従、ジャビルカ反対運動連絡会 Jabiluka Action Group の
中心メンバーのひとり)を祝島(上関原発現地)に案内した際(7月20日~21日)の
旅費の一部をジャビルカ・キャンペーンの会計から支出しました。
*註3:ホームページ維持費(プロバイダーへの更新料)をふくむ。

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【キャンペーン開始時点からの累計】 

   期間:1997年11月~2000年12月
   
   総収入 1,225,725
   総支出 1,245,342

   収支(赤字)△19,617

収入累計内訳
  カンパ    682,489
  講演料・稿料 292,000 
  各種売り上げ 247,436 *註4

支出累計内訳
  印刷費    144,195
  通信費    151,297 *註5
  交通・宿泊費 224,566
  人件費      6,121
  現地支援   386,579(ブロッケード会計へ)
  資料仕入れ  325,876
  その他      5,604

*註4:ビデオ、脚本、ブックレット、絵葉書、ステッカー、その他資料の売り上
げ。未収金3,200(ビデオ代金)をふくむ。
*註5:ホームページ開設費用および維持費(サーバー使用更新料)は「通信費」に
ふくめました。(前回の会計報告では「その他」に分類していたのを改めました。)
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★★★前回の会計報告(通信115号、99.12.29)以降、2000年12月24日までに、下記
の方々から、合計116,340円のご支援をいただきました(資料購入・カンパ・講演料
など、順不同)

長井 聖治さま(境市)、吉川 仁さま(犬山市)、星川淳・星川加代子さま(屋久町
)、大澤 晶子さま(川崎市)、野村 民夫さま(東京都)、兼崎 暉さま(北九州市)、
反原発出前のお店・佐賀店さま(佐賀市)、鎌田 真弓さま(日進市)、吉岡 正壽さま
(幸手市)、先住民族の10年市民連絡会さま(川崎市)、原子力資料情報室さま(東京
都)、海野道郎さま(仙台市)、嘉田由紀子さま(大津市)、ウィンドファームさま
(福岡県水巻町)、毎日新聞東京社会部さま(東京都)、藤村美穂さま(佐賀市)、加
藤めぐみ様(所沢市)、地球の友オーストラリアさま(ブリズベン市)、アレック・マ
ーさま(キャンベラ市)、匿名希望さま2名

今回報告分のキャンペーン会計に繰り入れさせて頂きました。たいへん助かりまし
た。有難うございます。
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★★絵葉書セット、ビデオなど、在庫があります。まだの方はぜひお求めください。
みなさま、どうか良い新年をおむかえください。

For a nuclear-free future!
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ジャビルカ基金 事務局
   <itachimaru@nifty.ne.jp>
  840-8502 佐賀大学 農学部3号館 細川研究室気付
  FAX  0952-28-8738 
(郵便振替)01700-1-19686「ジャビルカ基金」
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